最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)3435 判決
主 文
第一審判決中判示第二の罪(贈賄罪)につき罰金刑及び換刑処分を言渡
した部分、並びに原判決中右の罪に関し控訴棄却を言渡した部分を破棄する。
第一審判決判示第二の罪につき被告人を罰金千円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金五百円を一日に換算した期
間被告人を労役場に留置する。
第一審判決判示第一の罪(酒税法違反の罪)に関する本件上告を棄却す
る。
理 由
弁護人坂上重守の上告趣意第二点並びに第三点中贈賄罪(第一審判決判示第二の
事実)に関する無罪の主張は、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。しか
し第一審判決において、昭和二三年一二月下旬の犯行である右贈賄罪につき、刑法
一九八条の外昭和二四年二月一日施行の罰金等臨時措置法三条を適用し、刑法一九
八条所定の罰金額を超えて罰金一万円(並びに換刑処分)を言渡した点及び原判決
が右の罪に関する第一審判決を維持して控訴棄却を言渡した部分は、所論のごとく、
いずれも判決に影響を及ぼすべき違法あるを免れないから、刑訴四一一条一号によ
り原判決並びに第一審判決の前掲各部分を破棄すべく、なお右被告事件については
同四一三条但書により当裁判所が直ちに判決し得るものと認めるから更に後記のご
とく判決する。
同上告趣意第一点並びに第三点中酒税法違反の罪に関する部分は、いずれも刑訴
四〇五条の上告理由に当らず、なお右事件については記録を調べても同四一一条を
適用すべきものとは認められないから、同四一四条、三九六条により右の罪に関す
る本件上告を棄却する。
ついで、第一審判決の認定した判示第二の贈賄の事実に法律を適用すれば、該所
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為は刑法一九八条、一九七条一項に該当する(裁判時法によれば更に罰金等臨時措
置法三条の適用があるが刑法六条、一〇条により軽い行為時法による)から、所定
刑中罰金刑を選択し、所定金額の範囲内において被告人を罰金千円に処し、右罰金
を完納することができないときは、同一八条により金五百円を一日に換算した期間
被告人を労役場に留置すべきものとする。
よつて裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
本件公判には検察官浜田龍信が出席した。
昭和二八年五月二九日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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